
上腕二頭筋はいわゆる“力こぶ”の筋肉です。男なら誰でも大きな力こぶが欲しいものです。今回は上腕二頭筋の基礎知識と解剖学的に効果的なトレーニングを紹介します。
基礎知識

構造
上腕二頭筋は名前の通り2頭で構成されています。それぞれ解説します。
長頭
長頭は力こぶの盛り上がりを作る筋肉で腕の外側に位置します。
- 起始…肩甲骨の関節上結節
- 停止…上腕二頭筋腱膜を介して前腕筋膜
短頭
短頭は力こぶの立体感や腕の太さを作り、腕の内側に位置します。
- 起始…肩甲骨の烏口突起先端
- 停止…橈骨粗面
神経支配
筋皮神経(C5〜6)
主な働き
肘関節の屈曲・前腕の回外・肩関節の外転(長頭)・肩関節の内転(短頭)
トレーニングのポイント

上腕二頭筋のトレーニングをする際は長頭と短頭をわけて行いましょう!
そのためには前腕の回内と回外をしっかり意識することが大切です。
前腕の回内・回外とは

回内・回外は上の図のような運動です。上腕二頭筋は回内すると長頭、回外すると短頭が優位に働きます。
ですので上腕二頭筋を大きな可動域で鍛える場合は“回内→回外”という動作が大切です。
上腕二頭筋の収縮

前腕の回内・回外動作のよって上腕二頭筋の収縮を簡単に感じることができます。では実際に動いてみましょう!
- まず腕を直角に曲げます
- もう片方の手で曲げた方の上腕二頭筋を触ります
- 前腕を回内・回外させます
どうですか?上腕二頭筋は回外するほど収縮が強くなることが体験できたと思います。
オススメの3種目
上腕二頭筋は他の部位のトレーニングでも使われます。
つまり、やりすぎはオススメできません。3種目でさっと終わらせましょう!
⒈バーベルカール

バーベルカールは腕の王道トレーニングです。トレーニングの原則として最初の種目は高重量がいいので取り入れましょう!
しっかりと筋肉の収縮を感じることが大切なので動作はゆっくり行いましょう。
〜やり方〜
- 足を肩幅より広めに立ちます(内股気味がオススメ)
- バーベルを肩幅より広めに握ります
- 肘を固定し3秒で挙上します
- 腕を限界まで曲げて収縮を感じましょう
- 4秒かけておろします
- ここまでを10回やります
フォームはこちらの動画を参考にしてみてください!
〜ポイント〜
- チーチング(反動)を使わない
- 小指を意識して握る
- 肩幅より広めに握る
- ネガティブ(下ろすとき)はゆっくり
- 肘は固定する
- 肩が上がらないように
⒉ハンマーカール

ハンマーカールは長頭と上腕筋を鍛えることのできるトレーニングです。
腕の太さを作るには最高のトレーニングなので必ず取り入れて欲しいです!
〜やり方〜
- 脚を肩幅より広く立ちます(やや内股)
- 手のひらを体側に向けてダンベルを握ります
- そのまま3秒かけて挙上し、収縮を感じます
- 5秒かけてゆっくりおろします
- これを10回繰り返します
ハンマーカールはこの動画が端的でわかりやすいです。
〜ポイント〜
- チーティング(反動)を使わない
- ゆっくり動作する
- 肘は固定する
- 肩の力を抜く
- 人差し指と親指でしっかり握る
- 体を反らない
⒊インクラインダンベルカール

インクラインダンベルカールは短頭が火を吹きそうになるトレーニングです!
少し難しいかもしれませんが、ポイントを抑えれば上手くできるようになります。
〜やり方〜
- 45°程度のインクラインを作ります
- 背中をしっかり台につけ腕はおろします(回内)
- 肘を固定して3秒で挙上します
- 収縮のピークで小指をできるだけ上に向けます(回外)
- ゆっくり4秒かけておろします
- これを10回やりましょう
インクラインダンベルカールの参考動画はこちらです↑
〜ポイント〜
- 肘は固定
- 収縮のピークで回外
- ゆっくり動作をする
- 肩の力を抜く
- チーティング(反動)はNG
まとめ

ではここまでのおさらいをします!上腕二頭筋は
- 長頭
- 短頭
に分けられます。トレーニングは前腕の
- 回内
- 回外
を意識して長頭・短頭を鍛えるのがポイントです。オススメ種目は
- バーベルカール
- ハンマーカール
- インクラインダンベルカール
の3つです。ぜひやってみてください!