
「ベンチプレスをすると手首が痛い」という声をよく聞きます。手首はトレーニングだけでなく、日常生活でも使うので怪我は避けたいですよね。ということで今回は手首が痛くなる原因・予防法を紹介します。
好発部・症状
ベンチプレスによる手首の痛みが出やすい部分は、この画像丸印の部分です。

重度の場合は何もしなくても痛いですが、軽度でも手首を背屈したときや背屈+橈屈で痛みます。
手関節背屈とは…手首を手の甲側に曲げること。またその反対は掌屈。
橈屈とは…手首を橈骨側に曲げること。またその反対は尺屈。
原因

原因は手関節の過度な“背屈”または“背屈+橈屈”です。
簡単にいうと手首が寝すぎている、または親指側に負荷がかかりすぎているということです。
では解決策を見てみましょう!
解決策

解決策は2つあります。1つ目は手首を寝かせないで立てることです。
手首を立てることによって手首への負荷はかなり少なくなります。
2つ目はリストラップを活用することです。日頃つけている方でもちょっとしたことで痛みを改善できます。
- きつく巻く
- 硬いものにする
- 長いものにする
- いつもより上に巻く
手首の痛みがひどい方はパワーリフター御用達のSBDリストラップがオススメです。
下の記事を参考にしてみてください!
「はいっ!これで解決!」……ではないんです。
実は手首を立てることには大きな落とし穴があったのです!!!
落とし穴とは?

手首を立ててベンチプレスをすると“肩を壊しやすくなります。”
実際にやってみるとよくわかります。
- まず手首を立てベンチプレスの姿勢をします
- その姿勢のまま、上下に肩を動かしてみましょう
- 次は手首を背屈させて肩を動かしてみましょう
どうでしたか?手首を背屈した方が肩の動きが制限されませんか?
特に上方向への動きが制限されるはずです。これがベンチプレスでは重要なのです。
肩がポイント

ベンチプレスでは手首の痛みと同じぐらい、肩の痛みが発症します。
その原因は切り返し時に肩が上がり、三角筋や回旋筋腱盤(ローテーターカフ)にストレッチがかかることです。

手首を寝かすことは手首の故障につながりますが、肩の怪我の予防には効果的です。
では手首と肩の怪我を予防するためにはどんなフォームをとればいいのでしょうか?
回旋筋腱盤のエクササイズにはチューブがオススメ!
怪我をしないフォーム

怪我をしないフォームのポイントは4つあります。
- 手首は適度に寝かす
- 動作時に手首を動かさない
- 尺骨側に重さを乗せる
- 動作時に肩を動かさない
⒈手首は適度に寝かす

手首を寝かしすぎると痛めてしまうので適度に寝かしましょう。
適度にというのは痛みを感じない程度ということです。
痛みを感じたら少し立てるという試行錯誤が必要です。
⒉動作時に手首を動かさない

手首を適度に寝かせてもその角度を保てなければ意味がありません。
特に挙上中に手首が回転する方が多いですが、肩の痛みにつながってしまうので危険です。
手首の角度を一定に保つことをしっかり意識しましょう。
⒊尺骨側に重りを乗せる

橈骨側に重さが乗ると手首を故障しやすいので尺骨側に重さを乗せましょう。
実際にものを押してみるとわかるのですが、尺骨側の方が力が入ります。
ですので手首を怪我しないためにも、パワーを発揮するためにも実践してみてください。
⒋動作時に肩を動かさない

ベンチプレスの動作中、特に切り返し(胸についてから挙げる局面)では注意が必要です。
この局面で肩が上がり脇が開く人が多いです。これはかなり危険な動作です。
怪我を防止するために肩は動かさないようにしましょう!
まとめ

今回はベンチプレスでの手首の痛みの原因・解決策、そしてそこから肩の怪我について解説しました。
ベンチプレスは大胸筋を鍛えるためには必要なトレーニングです。
今回紹介したポイントを押さえてトレーニングすれば、怪我のリスクを小さくすることができます。
ぜひ実践してみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました。