“脂肪”と聞くと、「太る」「ダイエット」などが思い浮かぶので、あまりいいイメージがありませんよね。しかし、本当は体にとって、とても大切な栄養なのです。敬遠しがちな脂肪だからこそ、しっかりと学びましょう。

脂肪の構造

 まずはじめに、脂肪の構造から説明します。

タンパク質はアミノ酸の集合体です。それと同様に、脂質は脂肪酸の集合体です。

脂肪酸はその名の通り“酸”なので酸性です。これがアルカリ性と結合することによって、中性の脂肪となります。

このアルカリ性の部分になるものは“グリセロール(グリセリン)”です。つまり、“脂肪酸+グリセロール=脂肪”となります。

さらに細かくいうと、“脂肪酸3分子+グリセロール1分子=脂肪”です。

脂肪と脂質の違い

 脂質とは先ほど述べた通り、脂肪酸とグリセロールが結合したもののことです。

それ以外にも色々な脂肪の種類があります。例えば、リン酸と脂肪酸が結合すると細胞膜を構成する“リン脂質”。

タンパク質と結合するとコレステロールとなる“リポたんぱく”などがあります。これらの総称が“脂質”なのです。

脂質というと、幅広い脂肪といった意味合いになります。

脂肪と体脂肪の違い

 脂肪と体脂肪の違いは、水分が含まれているか、いないかということです。

体脂肪には水分が含まれています。ということは、1gあたりのカロリーが異なります。

純粋な脂肪が1gあたり9kcalなのに対し、体脂肪は1gあたり7.2kcalです。

つまり体脂肪を1kg減らすためには、約7,200kcalが必要になります。

脂肪の役割とは

 脂肪には、体内で様々な重要な役割があります。今回は4つ紹介します。

  1. エネルギー源になる
  2. 体内の構成物質になる
  3. ホルモンの材料になる
  4. 脂溶性ビタミンの吸収を助ける

エネルギー源になる

 ケトン体をご存知ですか。流行りの糖質制限(ケトジェニック)ダイエットをやったことある方なら知っていると思います。

このダイエットは糖質を制限することにより、脂肪からケトン体を作り、そのケトン体をエネルギーとして使うダイエットです。

ケトジェニックダイエットはかなり難しいダイエットなので、別の記事で紹介します。

体内の構成物質になる

 細胞には細胞膜という膜があります。この細胞膜を構成している物質は、リン脂質やコレステロールです。

細胞膜は細胞に必要な物質を細胞内に入れ、不要な物質は入れないようにするという、重要な役割を果たしています。

これらは脂肪によって作られるので、脂肪を摂取することは大切です。

ホルモンの材料になる

 副腎皮質ホルモン男性ホルモン、女性ホルモンなどは、“コレステロール”から作られます。

コレステロールと聞くと、体に悪いイメージかもしれませんが、こういったホルモンの合成には欠かせません。

コレステロール値が低くなると、これらのホルモンレベルが低下するということが研究によって明らかになっています。

トレーニングをする方にとって、男性ホルモンのレベルが低下することは致命的です。

筋肉を成長させるためには、適度に脂肪を摂って、コレステロール値を保つことが必要です。

脂溶性ビタミンの吸収を助ける

 脂溶性ビタミンには、ビタミンA、D、E、Kがあります。脂肪にはこれらの脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがあります。

ですので、脂溶性ビタミンを多く含む食材は脂肪の含まれるものと一緒に食べるといいでしょう。

脂肪の運命

 では食事として食べた脂肪は、最終的にどうなるのでしょうか。脂肪の運命を紹介します。

リパーゼの働き

 リパーゼとは、膵臓から分泌され、脂肪を分解する消化酵素です。リパーゼの働きによって、脂肪はで分解されます。

しかし、腸ではリパーゼの働きが弱くなるので、胆嚢から胆汁酸を分泌し、リパーゼの働きを助けます。

脂肪の構造で紹介した通り、脂肪は脂肪酸とグリセロールが結合しているので、脂肪が分解されると、当然ですが脂肪酸とグリセロールになります。

吸収・カイロミクロン

Wikipedia カイロミクロン

 分解された脂肪酸とグリセロールは小腸の細胞から吸収されます。そして細胞の中で、脂肪酸とグリセロールは再び結合します。

さらにタンパク質も結合することによって、“カイロミクロン”という大きな複合体ができます。

カイロミクロンはリンパ管を通り全身を巡ります。カイロミクロンは筋肉でエネルギーになり、使われなければ脂肪細胞に蓄積します。

これが脂肪の運命です。

まとめ

 今回は脂肪の基本について解説しました。今回の記事で脂肪の大切さを理解していただけたら嬉しいです。

筋肥大するにもダイエットするにも脂肪に関する知識は必要なので、この記事をいい機会として脂肪に関する知識を深めましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

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