
ビタミンCに免疫力を向上させる効果があるというのは、よく知られるていることです。しかし、免疫力を向上させるのはビタミンCだけではありません。実はビタミンAにも同じような効果が期待できます。今回はビタミンAの効果を紹介します。
ビタミンAとは

ビタミンAは脂溶性のビタミンで、レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称です。
植物に含まれるβカロテンは体内でビタミンAになるので、プロビタミンA(ビタミンA前駆体)ですが、ビタミンAに分類されます。
βカロテンは体内で必要な分だけビタミンAになってくれます。
ビタミンAを多く含む食べ物

- 動物の肝臓
- 肝油
- 魚介類の肝
- うなぎ
- ニンジン
- カボチャ
- さつまいも
- 卵黄
- 乳製品
ビタミンAが不足すると…

ビタミンAが不足すると、目が乾いたり、暗順応障害が起こりトリ目になります。
発展途上国の子供たちは、ビタミンAの不足によって、毎年50万人が失明していると言われています。
目に関すること以外だと、成長が遅れたり、乾燥肌になったり、免疫が低下して病気になりやすくなります。
ビタミンAを摂りすぎると

ビタミンAは脂溶性のビタミンなので、摂取しすぎると副作用が起こります。
吐き気や頭痛が特徴的である他、皮膚が剥ける、脱毛症、食欲不振などを引き起こす可能性があります。
ですが、一般的な食事では過剰摂取になることはないですし、サプリメントでも長期間に渡って大量摂取しない限りは安全です。
免疫力向上

ビタミンAの摂取を推奨する1番の理由は“免疫力向上”にあります。
免疫力を向上させておけば、いくらハードなスケジュールやトレーニングでも体調を崩しません。
結果を出すためには病気で休まないということが重要です。なぜビタミンAは免疫力を向上させることができるのでしょうか。
粘膜の強化

ウイルスは鼻水やくしゃみ、咳によって体外に排出されますが、排出されないと鼻腔や気道に侵入してきます。
このとき、最前線でウイルスと闘うのは“粘膜”です。粘膜は粘液を分泌したり、線毛運動を起こしてウイルスの侵入を阻止します。
つまり、粘膜を強化することで、ウイルスが体内に侵入することを防げるので、病気にかかりにくくなります。
粘膜を強化するために最も重要な栄養は“ビタミンA”なのです。
免疫の強化

体内には、もともと備わっている自然免疫と、自然免疫ではカバーしきれないウイルスと闘うことのできる獲得免疫があります。
ビタミンAを摂取することで、自然免疫の細胞を増加させたり、獲得免疫を強化する効果が期待できます。
その他の効果
- 肺活量の増大
- タンパク質の合成を促進
- 肌のみずみずしさを保つ
肺活量の増大

研究では、9歳〜13歳の子供に対しビタミンAを摂取させたところ、肺活量の増大が確認されました。
しかし、βカロテンの摂取群では肺活量が増大しなかったので、ビタミンAとして摂取することがポイントです。
筋タンパク質の合成を促進

ビタミンAを摂取すると筋肉の合成の司令塔であるmTORが活性化します。
すると、筋肉の合成が活発になり筋肥大することができます。
肌のみずみずしさを保つ

男性にはあまりわからない話なのですが、美白やシワ伸ばしのためのレチノイン酸の保湿クリームがあります。
レチノイン酸には肌のみずみずしさを保つ効果がありますが、少し注意が必要です。
レチノイン酸は白血病の特効薬と言われるほどの物質です。ですので使いすぎは細胞に影響するかもしれません。
まとめ

今回はビタミンAについて解説しました。免疫力向上のためにも摂取することをオススメしたいサプリメントです。
簡単に摂取するなら肝油ドロップがオススメです。ビタミンDも含まれているので一石二鳥です。
また食事であれば、鶏または豚のレバーがオススメです。牛レバーにはビタミンAが含まれないです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。